Topics & Lifestyle 空閑晴美 コラム

パリ祭と祇園祭

トゥールダルジャン東京で“パリ祭 夏の夜の夢”という素敵なパーティがありました。
パリ店からオーナー、総料理長、シェフソムリエ、ダイニングマネジャーが来日しての豪華なディナーでした。
140年前、歴史的に名高い“三皇帝の晩餐”ロシア皇帝アレクサンドラU世と同皇太子、プロシア皇帝ギョームT世の晩餐がトゥールダルジャンであり、アレクサンドラU世がフォアグラを所望されたところ、季節はずれのため後日最高のフォアグラをオーナー自ら(今回来日したオーナーの曽祖父)ロシア皇帝に届けたという話から今でも“三皇帝のフォアグラ”はメニューに載っています。
何回かは頂いた事がありますが今回は格別でした。

料理も素晴らしいものでしたがなんと言ってもHenriotのシャンパーニュ、1988年のブルット、ロゼから始まり(すべてマグナムによるサーヴィスでした)感激的な1964年、これは前世紀で一番のグレートヴィンテージだそうです。

その後はメニューにはなかったのですが1990年のジェロボアム(ダブルマグナム)が供されました。
すべてHenriot社のワインセラーから特別に提供された物とか、シャンパーニュラヴァーの私にとって夢のような一時でした。
年に何回かこのようなパーティがありますが毎回フランスの食文化に感動し、旧知の友人でもある総支配人のクリスチャン・ボラーの美意識に敬意を払っています。
夏のパーティなのでドレスコードも“夏のヴァカンスをイメージしたエレガントな装いで”といつもよりカジュアルでブラックタイではありませんでしたが料理、ワイン、サーヴス、お花、照明すべてが揃って素晴らしいパーティなのだといつも感動しています。

パリ祭のパーティから2日後、今度は日本の文化へ、台風が過ぎるのを待って京都へ行きました。
京都は祇園祭一色、しっとりとこちらも歴史が引き継がれていました。
暑くもなく、雨もたいしたことなく京都情緒に浸って、美味しい鱧を堪能してきました。
東京では美味しい鱧は頂いた事がないのですが目の前でさばいて、骨切りをして炭火で焼いた鱧は絶品でした。

雨の後の真如堂や南禅寺の庭の美しい事、シンプルで静かで心からほっとするのはなぜでしょうか。

丁寧に手入れされているにもかかわらずそれを感じさせない、これは日本料理にも共通しているように思います。

いつもあわただしく頂く朝食も東山をながめながらゆっくり頂くおかゆの美味しかった事、たまには良いのもですね。